ペールギュントの思い出

私の競馬で大金を失ってしまった体験談

あれは、私が競馬にハマッた2007年のことです。のちに「G1レースがもっとも荒れた年」と位置づけられることになるこの年の高松宮記念で、勝ったスズカフェニックスを中心視したまではよかったのですが、馬柱をみればみるほど「伏兵馬の一発」が気になってしまい、マイネルスケルツィとスズカフェニックスを軸にした三連複などさんざん買った挙げ句、1万5千円を溶かしました。

競馬というのは恐ろしいもので、「この馬だけはないだろう」という馬が、謎の激走を遂げるのです。この高松宮記念のペールギュントもそうでした。ゴール前で突っ込んできたのがペールギュントだと知ったとき、私の頭のなかには「ペールギュント」ではなく「運命」が鳴り響きました。こんなことがまさか起きようとは。そういうことがあると、なぜ単複で勝負しなかったのか、せめてワイドくらい買えただろう、スズカフェニックスから流すだけじゃないか、などと後悔の念が渦巻きます。

私だけではないはずです。いや、世の中には、私など足元にも及ばないような勝負をして、人生を左右されたような人もいるかも知れません。競馬は、至福のときをもたらしますが、一方で、とんでもない絶望ももたらします。1万5千円あれば何が買えたか。何を食べられたか。どこに行けたか。もうちょっと考えろよ、と「あの日」の自分を責めながら、いつかくる(と勝手に期待している)一発逆転を夢見て、今日も馬券を買うのです。

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